Carbohydrate-restricted diet【要注意】糖質制限ダイエットの副作用

あなたは「糖質制限ダイエット」という食事管理方法を聞いたことがありますでしょうか?
某パーソナルジムの影響もあり、知らない方を探すのが難しいのではないかというくらい浸透している食事法の1つです。

実はこの食事管理方法は、元々糖尿病患者さんのために用いられた食事療法です。
そのため健康な人が専門家の指導を受けずにこのダイエット法を行う場合には、健康面に悪影響がでてしまう可能性もあるんです。

そこで今回は「糖質制限の副作用」を解説していきます。

糖質制限は悪なのか?

コンビニやスーパーに行けば必ず見かけるのが「糖質オフ」や「ローカーボ」といったパッケージです。
何気なく悪者扱いされるようになってしまった糖質ですが、本来であれば糖質は「適切に摂ればカラダにいい栄養」です。

このような風潮を生みだしたのは、今ではすっかりおなじみとなった「糖質制限ダイエット」の流行にあります。
実際わたしの元に訪れるクライアント様も、この流行のダイエット法を試したことがある方が多くいらっしゃいますが、その方々の多くが何かしらの体調不良を体験されていました。

そもそもの話になりますが、同じように扱われている「糖質・糖類・炭水化物」は、それぞれ異なった定義をもった用語です。

その中でも本当に避けるべきは、糖質の一部である「糖類」であり「糖質」「炭水化物」に関しては体にいい影響をもたらすものであれば何ら問題はないんです。

そのため「一般に糖質制限ダイエットとして勧められているような食事制限をすべきでない」というのが私の基本姿勢になります。

糖質制限で病気リスクがあがる?

先にも述べた通り、糖質制限は元々糖尿患者のかたの治療のために用いられてきた食事法です。
そのため、糖尿病を罹患している方、もしくは予備軍の方にとっては適切な食事法であることは間違いありません。

しかし健康な方が専門家の指導を受けずに糖質制限を行う場合、数々のリスクや副作用があることを忘れていけません。

例えば糖質制限を行うと、不足したエネルギーを補うために、主菜や副菜の摂取量が多くなる傾向があります。

そこには悪玉コレステロールを増加させる飽和脂肪酸。
血圧上昇を引き起こす塩分の摂取量増加などの危険性があります。

その結果「脂質異常症」や「高血圧症」といった生活習慣病にかかってしまい、動脈硬化が進行。
最終的には心筋梗塞や脳梗塞などの、恐ろしい病気が待ち受けているんです。

さらに糖質制限を行うと、体はエネルギー源を糖質から「ケトン体」に切り替えます。
実はこのケトン体に切り替わるというのは標準的な状態ではなく、生命を維持する為の緊急処置になります。
そのためケトン状態が続くと、短期的にはむかつきや吐き気・無気力。さらに慢性化するとLDL-コレステロール値の増加、微量ミネラルの欠乏、アシドーシス(酸塩基平衡異常)、尿結石などを引き起こす可能性もあるんです。

糖質制限が効果の高いダイエットであるその一方で、このような副作用があることも知っておかなければいけません。

健康とダイエットの両輪を回す

どんなダイエットをする上でも「健康がベース」であり、それを一貫してお伝えするのが当ジムの理念であります。

そのため当ジムは「きつい食事制限をする一時のダイエットに効果のある食事」は一切ご案内しておりません。

その代わりに、あえて1日3~5食しっかり取り入れることで、エネルギッシュに動ける体を作るとともに”一生続けられるお食事”を前提にご案内しています。

世の中には「〇〇するだけで痩せる」といった誤った情報や、体重の減少と引き換えに健康を損なうダイエットも見受けられます。

仮に痩せたとしても「健康が損なわれては本末転倒」ということを忘れずに過ごしていきたいですね。