

Blogブログ
水ダイエットってホントに痩せる?注意点や飲むべき量を解説
2025年3月14日
静岡市・清水区・蒲原
『ダイエット専門』パーソナルトレーニング
パーソナルトレーナーの小林です。
ダイエットに関して調べていると、こんな記事を見かけたことありませんか?
「水をたくさん飲むと痩せる」
水をたくさん飲むことに体脂肪燃焼効果があるように記載されており、水を飲むだけで痩せるかのように書かれていることもあるんです。
では実際に、水を飲むことで痩せることはできるのでしょうか。
今回は「水とダイエットの関係」について解説していきます。
水を飲むとカロリー消費は増える
まずは1つの実験を元に、水のダイエット効果を解説していきます。
英国バーミンガム大学の研究者が、医学誌「obesity」のなかで発表した研究です。
健康な男女14人を対象した研究で、500mlの水を飲むことでエネルギー消費量が30%増えたことを証明する実験がありました。
水を飲み終わってから10分以内に効果が出始め、その効果は1時間以上続いたそうです。
つまりこの研究では「1日1.5ℓずつ水の量」を増やすと、毎日のエネルギー消費量が50kcal増える。
そしてこの習慣を1年間継続すると、理論上は「17400kcal」の消費エネルギーになり、体脂肪を2.4㎏減らす効果があるとされているんです。

水は直接的に脂肪を燃やさない
しかし、ここで1つ疑問が浮かびます。
「水を飲むことで消費カロリー」は増えましたが、直接的に脂肪を燃やす効果はあるのでしょうか?
実は、水を飲むこと自体に直接体脂肪を燃やす働きはありません。
全てはカロリーのバランスによって決まるので
- 水をたくさん飲んでも摂取カロリーが多ければ体脂肪は増える
- 水をあまり飲んでいなくても摂取カロリーが少なければ体脂肪は減る
ということになるわけです。
もちろん、水を飲むことで排便がスムーズになる。また血流が良くなり、むくみが改善するといった効果はあります。
しかし「水を飲むことで体脂肪が燃える」ということはなく、あくまでも体脂肪燃焼のサポートをする副次的な役割しかないんです。

水分過多は「低ナトリウム血症」を誘発
逆に水を飲み過ぎてしまうと「低ナトリウム血症」を引き起こし、健康被害が出ることもあります。
低ナトリウム血症とは「水の多量摂取によって、血中のナトリウム濃度がさがる状態」なのですが、この状態になるとめまい・頭痛・下痢。
悪化すると吐き気や嘔吐、錯乱、意識障害、呼吸困難。最悪、命に関わる可能性もあります。
「早く痩せたい」と効率を求める方ほど、いきなり今までの倍以上の水を飲んでしまうこともあるので、くれぐれも適切な範囲で水分をとることが大切になります。

1日の目安は?
とはいっても、私たちの体は約60%が水分で出来ており、健康的に生きていくうえで水が欠かせないものであることは間違いありません。
では実際に、1日にどのくらいの水を飲めばいいのでしょうか。
それが「体重(kg)×35ml」です。
例えば、体重50kgなら「50×35ml=1750ml」が1日にとるべき水の最低量になります。
この量の水を飲むことで「細胞への栄養運搬」「老廃物の排出」といった体の働きも活発になり、より効果的にダイエットを進められるようになるわけです。

そして目標とする水分量には、味噌汁やスープ・果物など食事や食材からとる水分も含まれます。
つまり朝起きたとき・お風呂上りなど、生活の区切りごとに水分が摂れていれば、無理に水を飲もうとしなくてもクリアできるんです。
もし運動をするのであれば、これに+500mlを目安に追加。無理に飲まなくても必要な量があればOKなので、気張らずこまめに水分補給をしてみてください。